近所のこと

耐性

仕事がいつもより少し早く終わり、なぜかまっすぐ帰る決心をした。
たぶん、すごく疲れていて、もうとにかくゆっくりしたかったんだと思う。

坂を上がり、あの角を曲がると「井戸端花道」が待っている。

ドキドキ・・・バクバク・・・ものすごい動悸。じんわり汗ばむ。

ってのが、今までのパターン。

が、その時はほんの少しのドキドキで済んだ。
自分でもちょっとびっくり。

で、角を曲がると・・・あぁ・・・よかった。今日は、大人のキャッチボールだけだ。

うちの前に子供たちがたくさんの自転車を倒しておきっぱなしになってない。
うちの前で、円陣組んで井戸端会議してない。
うちの庭に犬を放牧してない。

ただそれだけでホッとして、普通に家に帰れた。

慣れってすごい。

いや、慣れというか、人間にはストレス耐性ができるんだな。

”大人のキャッチボールだけでよかった”なんて思える日が来るなんて。

もちろん、ものすごい迷惑行為なんだけどね。アリエナイんだけどね。

今、ものすごく苦しんでる方がいると思う。

私も、本当に病的に病んでいて、近所の事で「消えてしまいたい」とさえ思っていました。

引越しも出来てないし、バタラと仲良しになった訳でもないし、子供同士が仲良くなったわけでもない。

あの時と、何も状況は変わってないけれど、ほんの少しずつだけど、確実に気持ちは楽になりました。それは、やはり慣れと自分の気持ちなんだと思う。

まだまだ本当に吹っ切れてる訳ではないけれど、何もかも自分の思う通りにはなかなかならないから。時には開き直ってみると楽になれるかもしれない。

自分はかわいそうじゃない。自分の子供もかわいそうじゃない。

近所なんて小さな小さな世界。

馴染めないなら無理して馴染まなくってもいいじゃない。ってね。
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( 最終更新日: 2021.03.08 Mon )