先日、近所の高齢者ドライバーの事故について書きました。
高齢者ドライバーが加害者の事故がTVで流れる度「家族はなぜ止めなかったんだ!」と多くの人が思うと思います。
うん、私も思います。
でも、自分の身内を説得する大変さも本当によく分かります。
実は夫の父も、近所の高齢者ドライバーと同じように自損事故をして、義姉や夫に反対されながらも新車を買いました。(当時70歳くらい)
しかし元々持病がたくさんあった義父は、それからすぐに体調が悪化し、自宅で意識を失うことが何度かありました。
加えて少し認知症を疑うようなことが増えたため、こんな状態で運転させるのは絶対ダメだ!ということで、みんなで免許を返納を説得しました。
そんな状態でも、すんなり「運転を辞める」とは言わず...義父の主治医を巻き込んで、義姉・夫、マル子を含む孫たち総出で説得し、やっとのことで返納しました。
一番効いたのは、初孫の義姉の長男の「じいちゃんが事故で怪我するのも嫌だし、誰かをケガさせるのも嫌。もしも誰かを殺してしまったら、自分たちは殺人者の孫になってしまう。お願いだから免許を返納してほしい。」という声だったみたいです。
それでしぶしぶ免許を返納し、車も手放しました。
まぁ...その「説得」で夫と義父の仲は悪くなり、現在も絶縁状態になっていますが。
そして免許返納後から1年程で、義父は持病の悪化と認知症で1人で暮らせなくなり施設に入所しました。
自損事故を起こしてから、80歳をすぎてから...急に「もう危ないから車に乗るな!」と言っても、言われた方はなかなか受け入れることが出来ません。
早いうちから免許返納について家族で話し合っておくことは本当です。
私も、母によくその話をします。現在母は68歳。
あと2年程で仕事を辞めるつもりのようなので、仕事を辞めたら免許を返納するそうです。
地方は車社会なので、免許を返納してすぐに車のない生活に慣れるのは難しいです。高齢者ならなおさら。
なので今のうちから少し不便ですが、時々バスや電車に乗るようにしてもらっています。
そして大切なのは、やっぱり家族のサポート。
免許を返納しても、「私がどこにでも連れて行ってあげるから安心して」と伝えています。
少子高齢化・若者の車離れなどで、自動車業界に気を遣う部分もあるのかもしれないけれど、公共交行政はもっと免許返納を促す仕組みを作って欲しいと思います。
自治体でのサポート(様々な割引)は昔よりもとても増えたけれど、まだまだ足りないと感じます。
高齢者が安心して免許を返納できる仕組みになればいいな、と心から思います。