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少年犯罪と心の闇

miki*

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大学入学共通テスト会場の東京大学弥生キャンパスで、高校2年生の少年が起こした傷害事件。

第一報を聞いたときは、試験会場でテロのような事が起こるなんて...と物凄い衝撃を受けました。

とにかく被害を受けた高校生と70代の男性の回復を心から願うとともに、加害少年に対して怒りを覚えました。


私の娘も来年、大学入学共通テストを受ける予定の高校2年生。

加害少年も同じ高校2年生です。


加害少年は、医師になりたくて東大理Ⅲを目指していたそうですが...

逮捕後「勉強がうまく行かず死のうと思った。去年から事件を起こそうと思っていた」と供述しているとニュースで見ました。


起こした犯罪は絶対に許されるものではないし、自分が被害者の高校生の親なら、加害少年に殺意さえ覚えていると思います。

でも、加害少年にはきっと大きな心の闇のようなものがあったんだろうな...とも思います。


東海地方屈指の進学校へ通っていた加害少年。

医師になりたいのなら別に東大理Ⅲにこだわらなくてもいいと思うのだけれど、加害少年はとても強く「東大理Ⅲ」にこだわっているような気がして。

それはどこか「それ以外は人生の終わり」のように感じていたのかな?と思ったりもしました。


「医者になるため東大を目指して勉強していたが、成績が1年前から振るわなくなり、自信をなくした。医者になれないのなら人を殺して罪悪感を背負って切腹しようと考えた」という少年の供述から推測するに、

本人が人の命を救うために医師になりたい!と思っていたのではなく、「自分にはそれ以外の道はない」と思い込んでしまう”何か”があったように思えて仕方がありません。


加害少年が育った環境などは分からないし、この事件がそうだというわけではありませんが...親が教育に熱心になるが故に、子供を追い詰めてしまうことも多くあると聞きます。


親は子に期待してしまうもの。

それは私自身も親なのでよく分かります。

だからこそ、私は自分への戒めも含めて

「あなたがどの大学に行くか、どんな職業につくかはあなたが決めたらいいよ。そんなことよりも大切で、私が心から願っているのは、あなたに幸せでいて欲しいということだよ。」

と娘に伝えています。

とはいえ、模試の結果が悪ければ小言の1つや2つ、言っちゃうんですけどね。


しかし、うちの娘が友人や先生に「うちの親は、自分の進路は自分で決めたらいいよって言ってる」という話をすると、

先生からは「親御さんの希望の学部や、進学先(県外・県内)の希望はないの?」と、

友人からは「えっ!親はここに行って欲しいとか、その学部は将来食べれないからダメとか言わないの?」と、結構な確率で驚かれるそうです。


娘が通うのは(一応地元では)進学校。親が外資系企業のエリートや医師の子も多いです。

そういったご家庭の一部では、「医者以外の道は認めない」とか「旧帝大じゃないと認めない」みたいな親御さんも結構いて、三者面談で親子が大喧嘩になることは珍しくないそうです...。

もちろん、親が子供に進路のアドバイスをしたり学校選びのお手伝いをすることは、全く悪いことではありません。


でも...


大切な子供に、過度に期待してしまっていないか。

自分の言動が、大切な子供を追い詰めてしまっていないか。


いつもそれを心において、親自身が自分を見つめることはとても大切だと思います。
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最終更新日2022-01-17
Posted by miki*