優しい人が連れた、優しい犬
ぬいぐるみっぽさは全くなく、とても人懐っこいとかではなかったけれど...ギンジは時々お散歩中、子供に「かわいい~♪」と言われることがありました。
しかし、モモコは子供に「かわいい~♪」なんて言われたことは1度もありません。(テクテク歩きを始めたくらいの小さな子に「ワンワン~♪」と言われることが時々あるくらいです。)
しかし!モモコはシニア層からの人気が高く、動物病院の待合室や散歩中に「きれいな犬ですね~!」とご年配の方によく声を掛けられます。
モモコは愛想もなく、見た目のかわいらしさもなく(かなり強面)、モフモフもないけれど...
日本人と長く暮らしてきた「犬らしい犬」っぽさが、ご年配の方を引き付けるのかな~と思います。
私が子供の頃は「犬=雑種」という感じでしたから。
あとは短い真っ黒な毛がツヤツヤしているので、いつもそれも褒めてくれます。(毎日のブラッシングは欠かしません。)
今日もお散歩中に、真っ白の雑種のワン子さんを連れた70歳くらいの女性に「あら~、キレイなワンちゃんですね~!」と声を掛けられました。
「ありがとうございます!この子も真っ白でふわふわでかわいいですね~。」と答えると
「毛並みもきれいだし、この子はまだ若いの?」と聞かれました。
「今、だいたい6歳くらいです。」と答えると、「うちの子はね、もう11歳のおばあちゃんなの。」と、そのご夫人はニコニコしながら言いました。
11歳...ギンジがいなくなってしまった年齢。
そう思うと、一瞬胸がドキンとしました。
ご婦人に連れられた真っ白なそのワン子さんは、シニア特有の優しいお顔で私をじーっと見ていたので、思わず「大事にしてもらってて幸せだね~」と声をかけ、そのご婦人と別れました。
ゆっくりと歩く1人と1匹の後ろ姿を見ながら
「まだまだ元気でいてね」
心の底からそう思いました。