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時々、自分に聞いてみる 【episode3】

miki*

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前記事「なぜ、そんなにも苦しかったのか【episode2】」の続きです。


だけど、ある時、「あなたはあの集団の中に入りたいの?」と自分に聞いた。

自分の中の常識なんて蹴っ飛ばして、みんなのように子供を道路で遊ばせたい?

毎日、何時間も続くあの井戸端会議に参加するの?

あなたは、あの中に入れない事を「寂しい」って思っているの?

本当の気持ちは?

辛い日々の中、何回も何回も自分に聞いた。




そしたら、答えはNOだった。

はっきりとNOだった。

私は、決してあの集団に自分の子供を入れて遊びたいとは思っていない。

自分自身も、あの中になんて絶対入りたくない。


ローンを組んで建てた夢のつまったマイホーム。

楽しいだけの生活を思い描いていた。

でも、そんな夢のマイホームで毎日毎日長い時間小さな娘とだけ過ごす生活をしていると...自分以外が楽しそうにしているこの近所だけが、自分の世界の中心になっていた。

いや、いつの間にかそう思い込んでいた。


だから、自分だけが世界から取り残されたような気がしていたんだ。

あぁ、私は不安だったんだ。

”その他大勢と違う”って事が。


でも、自分が入りたくないと思っているんだから、不安になる必要なんてないんだ。


自分の子供を他人が「かわいそう」って思ったっていいじゃない。

あの子は、私の子供だ。

私が、愛情を注いで育てればいい。

私が「かわいそう」だと思う事が何よりもかわいそうだ。

ある時、そう思って顔をあげたら、そこには、とても大きな世界が広がっていた。


そうか...何も見たくなくて、私はずっと下を向いていたんだ。

だから自分の足しか見えなくて、立ち止ってるその自分の足が憎らしかった。

そして私以外の人は、迷いなく楽しげに歩いているように見えた。

実際は足だけしか見えていないのに。


顔を上げて見えたのは、広がった世界だけじゃなかった。

そこには、子供の笑顔があった。

そう、いつもあの子は笑っていたのに。

どうして私は、下しか見ていなかったんだろう。

どうして勝手に「私のせいでかわいそう」なんて思っていたんだろう。

私は、なんて勝手な価値観で娘を見ていたんだろう。


この小さな世界の集団の中でひとりぼっちになることをなぜそんなに恐れていたのだろう。

そう思った時に、一気に吹っ切れた気がする。


学生の頃、班決めでポツンと残った子は、ただそのクラスに気が合う子がいなかっただけかもしれない。

本人は、そんな事を気にしてなかったかもしれない。

学校以外に友達がいたのかもしれない。

もし友達なんていなくても、とても温かい家庭で育って形だけの友達なんて望んでいなかったのかもしれない。


「馴染めない=かわいそう」「その他大勢と違う=自分がおかしい」なんて思わなくていいんだよ。

自分の本当の気持ちを大切に。

自分の事は自分でしか守ってあげられない。

自分の人生、自分の思うように生きていいんだよ。


苦しかったあの時は、2度と抜け出せない真っ暗闇のような気がしていたけど、自分がただ下を見ていただけだった。

顔をあげると、そこは明るかった。

そう、私は自分自身に苦しめられ、自分自身に救われた。6年もかかってしまったけれど。


道路遊びが迷惑だという気持ちは今も一切変わらない。

心底やめて欲しいと思ってる。

だけど、あの迷惑な人達に、自分の生活や心まで支配されるような事はもう、ない。


今、あのころの私のように悩み苦しんでいる人がいたら、時々 自分の心に聞いてみてください。

本当はどうしたいのか、本当はどう思っているのか。

もし自分の価値観が、自分を苦しめていたら、自分で解放してあげてください。

自分を信じて。

自分を助けてくれるのは、自分です。


「誰かにどうにかしてほしい」と願うだけじゃなく、怒りや辛い、辛いという気持ちを持つばかりじゃなく、どうか顔をあげてみて。

そこには、きっと大きな世界が広がっているはず。

その時、心から自分は自分だって思えると思います。


あなたはあなたのままでいい。自分の心と体を大事にしていきましょう。

「自分は弱い」「自分はダメな人間(親)だ」なんて思わないで。

そんなの、頑張ってるあなたがかわいそう。

絶対に大丈夫。

ゆっくりでいい。ゆっくりと。

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最終更新日2021-11-10
Posted by miki*