最後の犬
寒い。
寒すぎる...!
まだ10月なのに、パジャマも寝具も完全に冬仕様になっています。
太陽の光をたっぷりと集めることが出来る黒犬のモモコは、ギンジの指定席だった日向でゴロゴロしたあと、私のあったか布団に潜り込んでいます。
こんな寒いのに...あの近所の老犬は、おむつを履いてお外にいます。
もう自分では立てないので...寒空の中、薄いタオルの上にポツンといるこの老犬を見る度に本当に胸が痛みます。
しかも、ポツンと丸まっている老犬は窓(家の中)の方を向いているのが切ない。
なぜ家の中に入れてあげないんだろう...と毎日毎日思ってしまいます。
以前も書きましたが、飼い主は70歳くらいの女性。
なので、たぶん彼女にとって人生最後の犬だと思います。
このままだったら、あの老犬は寒いお外で人知れず旅立ってしまうかもしれない。
飼い主の女性は、それでも後悔はない...のかな...?
人生最後の犬...その言葉だけで胸がギューっとなります。
私にとって人生最後の犬は、モモコかもしれないしそうじゃないかもしれない。
それでも自分の年齢を考えると、子犬から育てられるのはあと1回だなぁ...なんて時々考えます。
ギンジが旅立ってから「モモコがいなくなったら、もう犬とは暮らさない」と毎日のように思っていました。
あまりにも別れが辛いから。
でも、辛い辛い別れから1年が経ち...モモコのおかげで「やっぱり犬との暮らしは最高だ!」と毎日思っています。
人間は、いつか「人生最後の犬」に出会います。
でも犬にとっては、出会ったその人が「犬生最後の飼い主」です。
どの犬もたくさん愛されて幸せに暮らせますように。