祖母が施設に入所してから、母が時々家に遊びに来るようになりました。
先日も遊びに来て嬉しそうに言いました。
「この間ね、嫁ちゃん(弟嫁)から相談したいことがあるって電話がかかってきてね、何事かと思ったら孫ちゃん(中学生)が部活を辞めたいって言いだして、どう思いますか?っだって。」
私は結婚して18年ほどになりますが...義母に相談したことは一度もありません。
なんなら、実母に相談することもないし。
さらに言うと...夫にも、報告することはあっても相談することはないかも。
さすがだよ!嫁ちゃん!
母は、お嫁さんに頼ってもらったと喜んでいたよ。
内容的にも姑にする相談の ”ライトさ” としても最高だと思うのです。(たぶん、もっと重い相談なら実母にするだろうし。)
私は母にその話を聞いて、部活なんて本人が辞めたかったら辞めたらいいのでは?と思いました。
しかし話をよくよく聞くと...姪っ子は友達が入ったからその部活(運動部)に入り、友達がその部活を辞めてしまって、他に一緒にいる友達がいないから自分も辞めたいとのこと。
そして、辞めていったお友達が新しく入った部活(文化部)に自分も入りたいということでした。
なので、母は「友達がいなくなっただけが理由で、本人が部活を続けたい(好き)なら続けた方がいいけど、その部活(運動)が好きじゃないなら辞めてもいいんじゃない?」とアドバイスしたらしい。
嫁ちゃんは「その部活(運動)は別に好きじゃないみたいなんですけど...私は文化部に入ってほしくないんですよね~。」とのことでした。
嫁ちゃんはバリバリの体育会系で生きてきたので、自分の娘が文化部に入るのが嫌なのだそうです。
.....いやいや、お二人さん!問題はそこか?と正直私は思いました。
友達の意見で部活を決めて、友達が辞めたから辞める...あなた方にとって、そこは重要ではないのか?と。
嫁ちゃんは、自分の娘が孤立しないように保育園も、近所の子供が通っているところに通わせました。(嫁ちゃんは働いていないからそもそも保育園には通えなかったんだけど、夫(弟)の職場にお願いして働いていることにしてもらって証明書をもらって通わせた。)
そして、その園のほとんどの子が通う小学校へ通わせて、そのまま同じメンバーが進む中学校に進みました。
習い事もお友達と一緒に初めました。
それは「自分の娘が孤立しないように」という、嫁ちゃんの強い気持ちからでした。
なので昔、嫁ちゃんに言われたことがあります。
「ミキちゃんは、マル子ちゃんを誰も知り合いがいない保育園に通わせて、近所に遊ぶ子もいなくて、小学校もみんなと違うところに通わせて、中学校もわざわざ受験して誰も知り合いがいないところに入れて...私には考えられない。子供がかわいそうじゃない?」
う~ん、かわいそうなことなのかな?私にはちょっとよく分からないけれど。
そして実は中学校に入学したときに、マル子にも姪っ子と同じようなことがありました。
入学時に仲良くなった5人組があったのですが、誰かが「みんなでダンス部に入ろう!」と言い出したそうです。
でもマル子は1人入らず、自分が入学前から入ろうと思っていたバドミントン部に入りました。
そのことで、その子たちと少しギクシャクというか...ちょっと仲間外れみたいになりました。
しかし半年後、5人中4人はダンス部を辞めました。そして口をそろえて
「実は本当はダンス部なんか入りたくなかった。でもみんなが入るっていうのに入らなかったら仲間外れにされると思ったから入った。でも、好きじゃないのにキツイ練習するのは辛すぎた。」
と言っていたそうです。
そして「あの頃、意地悪してごめんね。マル子ちゃんが入らなかったのは正解だったよ。」と言われたそうです。(マル子は高校2年生になった今でもバドミントンを続けています。)
その話を娘から聞いて、我が子ながら強いなぁ...と思いました。
でも、その強さは昨日今日に身についたものではなく、今までの環境や生き方の賜物だと思います。
だから...嫁ちゃんが育ててきたように姪っ子は育ったわけで、姪っ子にとっては今の状況はとても辛いんだろうなぁと思います。(毎日のように辞めたいと言っているそうなので。)
子供を想う気持ちはとてもよく分かる。
分かるけれど...
傷つかないように先回りして環境を整え、守ってあげるだけだと、何かあった時に自分で乗り越える力が弱くなってしまうかもしれません。
子を想うならば、目は絶対に離さず...手は少しずつ離してあげるのも大切だと思います。
結局その後、姪っ子は部活を辞めて友達が入った文化部に入ったそうです。